信徒奉仕職講座
第八回目 信徒奉仕職講座
2月7日(土)2時~4時
場 所 池田教会 カール記念館
テーマ 信徒奉仕職
講 師 畠 基幸 神父
<レジメ>まとまったレジメを作成する時間がなかったため講座受講者には配布しませんでした。以下のレジメは 内容を振り返って整理したものです。
(1)配布資料プリントの説明
配布資料: 大阪教区企画課作成 信徒奉仕職講座 基礎コース
このプログラムは『みんなで担う「信徒奉仕職」』を利用して、
信徒奉仕職養成「基礎コース」を2時間×5回で学ぶために
教区養成企画チームが編集したものです。
第一回 教会とは何か、その使命は?
第二回 信徒の役割
第三回 奉仕の種類
第四回 奉仕の源泉(固有の賜物、カリスマ)
第五回 教会共同体とのつながり
導入:「カトリック教会の教え」第8章の内容は、もう一度目を通していただくと全体の整理ができると思います。第二節第二バチカン公会議による信徒の祭司職という項目です。「信徒奉仕職」のなかでも、今回の勉強は、集会祭儀の司式と聖体奉仕者の任命を受けるためのものだからです。特に「信徒の祭司職」は短い叙述ながらよくまとまっています。・・・第二バチカン公会議は、キリストの救いの業を継続する教会の活動を、①預言職(宣教活動)、②祭司職(典礼活動)、③王職(司牧活動)という三つの分野に要約して説明しました。公会議までの教会はこれらの主な活動の主体は聖職者・修道者と考え、信徒は指導される者という二分化がありました。それが、洗礼・堅信の秘跡によりすべての<信者>同じ教会の使命に与り、信徒も、宣教活動、典礼活動、司牧活動に、信徒の固有の任務と役割をはたして参加するように方向付けが与えられました。
このような使命を、「共通祭司職」または「信徒使徒職」と呼びます。イエス・キリストの救いのわざを継続する教会の使命に参加することを使徒職といい、それは王職、預言職、祭司職といい、これらの使命に何らかの形で引き受けてその役割を果たすことを「奉仕」あるいは「奉仕者」と呼ばれます。教区の奉仕職基本コースでは、上述のように5点にまとめて、このことを徹底することを目指しています。
これを配布した基礎コースのプリントを概観しながらお話します。
(a)第一回教会とは何か、その使命
ここで引用されている公文書は、教会憲章1項と現代世界憲章1、3項、信徒の召命と使命3項です。第二バチカン公会議の教会観がはっきりとでている箇所です。信徒の召命と使命を考える場合に、<秘跡>についての捉え方が刷新されたことがカギになっていると思います。「カトリック教会の教え」では、第二部の典礼と秘跡についての第1章第一節、第二節、第三節の内容を復習することが理解の助けになると思います。
第二バチカン公会議の教会観<秘跡>の神学的背景
教会憲章1章 教会の秘義
第一項 諸国民の光 キリストは光 教会はその反映
いわば秘跡 教会は一致と交わりのしるしと道具
秘跡論の刷新が背景にある
キリスト論 →教会論 → 秘跡論
(原秘跡)(根源秘跡)(救いの普遍的秘跡=7つ)
しるし(道具)とは何か?
アウグスチヌスの秘跡論をモデルを基に私流に説明したが、目に見えない神の領域をしるしを通して目に見えない神の恵み(実在)をいただくこと・・・
しるし(目に見える素材)=神の恵みそのもの
ことば(キリスト秘跡制定句)=恵みをもたらす
「カトリック教会の教え」では、典礼と秘跡を扱う第二部の冒頭、第1章で、キリストと教会、そして典礼と秘跡というタイトルが新しい秘跡論への道案内をしている。古いモデルと新しいモデルの違いは大きいのですが、まだまだ信徒の中に浸透していない。この新しいモデルを理解することが信徒奉仕職の実践を理解し応用でできる理論的柱になる。
参考文献 「秘跡神学総論」 ケナン・B・オズボーン著 太田実訳 新世社
「典礼と秘跡のハンドブックⅠ」 具正謨著 教友社
キリストの人性が目に見えない恵みのしるし(現存)
*質量・形相モデルから受肉モデルへ
見える現実と見えない現実の世界の仲介
(b)第二回信徒の役割
公文書の引用箇所は、同じですが、教会憲章31項と現代世界憲章1項、信徒の召命と使命15項、17項 信徒の固有の特質は世俗的特性・・・ 世に派遣されている。(普遍的秘跡)
任命などによらない預言職、王職、祭司職とは何か?
どのようなものがあるか?
配布資料 「カトリック教会のカテキズム」p278~281
(C)第三回奉仕の種類
配布資料 奉仕の種類のリスト
具体的に教会で見られる奉仕と奉仕職の種類
奉仕の分類 自発的奉仕
存在による奉仕
信仰からの奉仕
信仰への奉仕(叙階・任命)
(D)第四回奉仕の源泉 (固有の賜物・カリスマ)
使徒職教令 3 (信徒使徒職の基礎)
コリントの手紙 Ⅰ 12章(霊的賜物13章愛 14章異言
愛の賜物ー奉仕の賜物は、愛の現れとして描かれている。
種々の賜物 しかし 一つの賜物(愛)
これこそ信徒の奉仕の賜物の真髄です。
パウロの教会論 -頭と体の肢体 一つのからだをたてる。
(E)第5回教会共同体とのつながり
配布資料の事例研究を参考に!
信徒の奉仕職とくに典礼奉仕者の場合に、多くの課題を克服するひつようがある。 昨年の暮れにお配りしたアメリカの事例のプリントをご覧ください。主に信徒の奉仕者を迎える共同体や聖職者との関係に多くの課題があることがわかります。
奉仕者がもつ霊性が問われる場合もあります。この点で「秘跡とカリスマ」についての違いが任命よる奉仕と任命でない奉仕の違いにも影響することでしょう。有名な例では、アシジのフランシスコは、当時の教会の堕落に対して批判するよりも、教会がex opera oprato( 事効的)であるので従うように仲間を諭したと同時に彼自身は何よりもキリストに近い生き方をしたカリスマの人でex opera operantis(人効的 ) であったということです。秘跡の場合は、キリストが制定したと定義にあるように、神の意志により確かな恵みが保障されていますが、カリスマの場合は、賜物が教会のためになるかどうか賜物の結果で判断されます。
とりわけ、 わたしたちは目に見えない現実(実在)をしるしをとおして恵みを奉仕するのであるから、神の恵みにふさわしいしるしや象徴について考えなければならいでしょう。・・・
(2)主日のミサについて考える
「教会の秘跡としてのミサ」
キリストの体について
2月7日(土)2時~4時
場 所 池田教会 カール記念館
テーマ 信徒奉仕職
講 師 畠 基幸 神父
<レジメ>まとまったレジメを作成する時間がなかったため講座受講者には配布しませんでした。以下のレジメは 内容を振り返って整理したものです。
(1)配布資料プリントの説明
配布資料: 大阪教区企画課作成 信徒奉仕職講座 基礎コース
このプログラムは『みんなで担う「信徒奉仕職」』を利用して、
信徒奉仕職養成「基礎コース」を2時間×5回で学ぶために
教区養成企画チームが編集したものです。
第一回 教会とは何か、その使命は?
第二回 信徒の役割
第三回 奉仕の種類
第四回 奉仕の源泉(固有の賜物、カリスマ)
第五回 教会共同体とのつながり
導入:「カトリック教会の教え」第8章の内容は、もう一度目を通していただくと全体の整理ができると思います。第二節第二バチカン公会議による信徒の祭司職という項目です。「信徒奉仕職」のなかでも、今回の勉強は、集会祭儀の司式と聖体奉仕者の任命を受けるためのものだからです。特に「信徒の祭司職」は短い叙述ながらよくまとまっています。・・・第二バチカン公会議は、キリストの救いの業を継続する教会の活動を、①預言職(宣教活動)、②祭司職(典礼活動)、③王職(司牧活動)という三つの分野に要約して説明しました。公会議までの教会はこれらの主な活動の主体は聖職者・修道者と考え、信徒は指導される者という二分化がありました。それが、洗礼・堅信の秘跡によりすべての<信者>同じ教会の使命に与り、信徒も、宣教活動、典礼活動、司牧活動に、信徒の固有の任務と役割をはたして参加するように方向付けが与えられました。
このような使命を、「共通祭司職」または「信徒使徒職」と呼びます。イエス・キリストの救いのわざを継続する教会の使命に参加することを使徒職といい、それは王職、預言職、祭司職といい、これらの使命に何らかの形で引き受けてその役割を果たすことを「奉仕」あるいは「奉仕者」と呼ばれます。教区の奉仕職基本コースでは、上述のように5点にまとめて、このことを徹底することを目指しています。
これを配布した基礎コースのプリントを概観しながらお話します。
(a)第一回教会とは何か、その使命
ここで引用されている公文書は、教会憲章1項と現代世界憲章1、3項、信徒の召命と使命3項です。第二バチカン公会議の教会観がはっきりとでている箇所です。信徒の召命と使命を考える場合に、<秘跡>についての捉え方が刷新されたことがカギになっていると思います。「カトリック教会の教え」では、第二部の典礼と秘跡についての第1章第一節、第二節、第三節の内容を復習することが理解の助けになると思います。
第二バチカン公会議の教会観<秘跡>の神学的背景
教会憲章1章 教会の秘義
第一項 諸国民の光 キリストは光 教会はその反映
いわば秘跡 教会は一致と交わりのしるしと道具
秘跡論の刷新が背景にある
キリスト論 →教会論 → 秘跡論
(原秘跡)(根源秘跡)(救いの普遍的秘跡=7つ)
しるし(道具)とは何か?
アウグスチヌスの秘跡論をモデルを基に私流に説明したが、目に見えない神の領域をしるしを通して目に見えない神の恵み(実在)をいただくこと・・・
しるし(目に見える素材)=神の恵みそのもの
ことば(キリスト秘跡制定句)=恵みをもたらす
「カトリック教会の教え」では、典礼と秘跡を扱う第二部の冒頭、第1章で、キリストと教会、そして典礼と秘跡というタイトルが新しい秘跡論への道案内をしている。古いモデルと新しいモデルの違いは大きいのですが、まだまだ信徒の中に浸透していない。この新しいモデルを理解することが信徒奉仕職の実践を理解し応用でできる理論的柱になる。
参考文献 「秘跡神学総論」 ケナン・B・オズボーン著 太田実訳 新世社
「典礼と秘跡のハンドブックⅠ」 具正謨著 教友社
キリストの人性が目に見えない恵みのしるし(現存)
*質量・形相モデルから受肉モデルへ
見える現実と見えない現実の世界の仲介
(b)第二回信徒の役割
公文書の引用箇所は、同じですが、教会憲章31項と現代世界憲章1項、信徒の召命と使命15項、17項 信徒の固有の特質は世俗的特性・・・ 世に派遣されている。(普遍的秘跡)
任命などによらない預言職、王職、祭司職とは何か?
どのようなものがあるか?
配布資料 「カトリック教会のカテキズム」p278~281
(C)第三回奉仕の種類
配布資料 奉仕の種類のリスト
具体的に教会で見られる奉仕と奉仕職の種類
奉仕の分類 自発的奉仕
存在による奉仕
信仰からの奉仕
信仰への奉仕(叙階・任命)
(D)第四回奉仕の源泉 (固有の賜物・カリスマ)
使徒職教令 3 (信徒使徒職の基礎)
コリントの手紙 Ⅰ 12章(霊的賜物13章愛 14章異言
愛の賜物ー奉仕の賜物は、愛の現れとして描かれている。
種々の賜物 しかし 一つの賜物(愛)
これこそ信徒の奉仕の賜物の真髄です。
パウロの教会論 -頭と体の肢体 一つのからだをたてる。
(E)第5回教会共同体とのつながり
配布資料の事例研究を参考に!
信徒の奉仕職とくに典礼奉仕者の場合に、多くの課題を克服するひつようがある。 昨年の暮れにお配りしたアメリカの事例のプリントをご覧ください。主に信徒の奉仕者を迎える共同体や聖職者との関係に多くの課題があることがわかります。
奉仕者がもつ霊性が問われる場合もあります。この点で「秘跡とカリスマ」についての違いが任命よる奉仕と任命でない奉仕の違いにも影響することでしょう。有名な例では、アシジのフランシスコは、当時の教会の堕落に対して批判するよりも、教会がex opera oprato( 事効的)であるので従うように仲間を諭したと同時に彼自身は何よりもキリストに近い生き方をしたカリスマの人でex opera operantis(人効的 ) であったということです。秘跡の場合は、キリストが制定したと定義にあるように、神の意志により確かな恵みが保障されていますが、カリスマの場合は、賜物が教会のためになるかどうか賜物の結果で判断されます。
とりわけ、 わたしたちは目に見えない現実(実在)をしるしをとおして恵みを奉仕するのであるから、神の恵みにふさわしいしるしや象徴について考えなければならいでしょう。・・・
(2)主日のミサについて考える
「教会の秘跡としてのミサ」
キリストの体について