日本カトリック医師会 講演 (6月21日)
この講演会は日本カトリック医師会大阪支部の活動で、二つのテーマの講演が行われました。
・『うつ病、ひきこもり』 澤 温 先生
(北斗会さわ病院病院長 精神科)
・『尊厳死』 人見 滋樹 先生
(京都大学名誉教授 前高槻日赤病院長)
講演のあとに茶話会(懇談会)を開く。
ミサのあと80名ほどの信者が残り、熱心に講演に聞き入りました。カトリック医師会の顧問司祭 松本信愛(聖トマス大学教授)や、伊丹教会、豊中教会、高槻教会、池田教会などの信者のお医者さんたちが集まり、お医者さん同士の情報の交換も行われて、充実した時間になりました。分野が違うとお医者さんも謙虚に質問して必要な情報を学ぶ謙遜さに感銘を受けました。
(この日の様子はカトリック新聞で取り上げられることになっています。乞うご期待。)
この中で、古典的なうつ病と 新型うつ病についての話が印象的で、古典的は、自己像が低く自分を責める込んで起こるタイプです。新型うつ病は、自己像が高く、自分の期待像や希望が破たんしても自分の破綻を認めることができないで発症するものです。
・『うつ病、ひきこもり』 澤 温 先生
(北斗会さわ病院病院長 精神科)
・『尊厳死』 人見 滋樹 先生
(京都大学名誉教授 前高槻日赤病院長)
講演のあとに茶話会(懇談会)を開く。
ミサのあと80名ほどの信者が残り、熱心に講演に聞き入りました。カトリック医師会の顧問司祭 松本信愛(聖トマス大学教授)や、伊丹教会、豊中教会、高槻教会、池田教会などの信者のお医者さんたちが集まり、お医者さん同士の情報の交換も行われて、充実した時間になりました。分野が違うとお医者さんも謙虚に質問して必要な情報を学ぶ謙遜さに感銘を受けました。
(この日の様子はカトリック新聞で取り上げられることになっています。乞うご期待。)
この中で、古典的なうつ病と 新型うつ病についての話が印象的で、古典的は、自己像が低く自分を責める込んで起こるタイプです。新型うつ病は、自己像が高く、自分の期待像や希望が破たんしても自分の破綻を認めることができないで発症するものです。
こころの病はみじかな病 ~うつとひきこもり~ 澤 温
(1)精神障害者の分類と推移
(2)メンタルヘルスとストレス
1 メンタルヘルスの基本
人間は、Bio、Psycho-、Social の3つの面をもつ存在
生物学的 = 脳 薬で対処
心理的 = 心の対応を変えると心も変わる
社会的 = 周りの状況や条件を変えて対処する
2 だれでも精神障害者になる可能性がある(国民意識変革)
3 ストレスの原因
精神的要因、身体的要因、環境要因
(3) 職場のストレス ~
気づきにくいストレスがある
職場に持ち込まれるストレスもある (家庭内問題など)
(いくつかの報告書 統計など)
職業性ストレスモデル (NIOSH =米国国立労働安全衛生研究所) 仕事要求度 コントロール モデル
ストレスがある労働者の年次推移 (労働省)
(4) 適応障害
パニック障害
職場不適応
セルフケアの方法
・ストレスやメンタルヘルスに対する正しい理解
・ストレスへの気づき
・ストレスへの対処
(5) うつ状態とうつ病
うつ状態はひろい -精神疾患のどの状態にも出うる
自殺(自死)の背景としての精神疾患
ICD~10 うつの診断
DSM-IV の大うつ病エピソード
(6) うつ病 (古典的)
メランコリー親和型
うつ病の時の脳の状態
うつ病の症状
・気分の症状 ・思考の症状 ・意欲の症状 ・身体の症状
(7)広い意味のうつ病
ディスチミア親和型 (気分変調症)
逃避型抑うつ
非定型うつ病
現代型うつ病
未熟型うつ病
澤先生の分析
・自己評価の低い自分⇔本当の自分⇔自己評価の高い自分、望んでいる自分
(古典的) (新型うつ)
「古典的うつは、自己評価が低いので、『悪いのはすべて自分のせい』だと自分を追い込んでしまいますが、新型うつの場合は、自己評価が高く、等身大の自分より、理想の自分(これが自分だと思っている自分)が大きいので、思い通りにいかないと、こんなはずではと思ってしまう」という説明ですが、上にあるように学者によってさまざまな分類をして病名をつけると言っておられました。
(8)うつ病の治療
薬物療法 ~ 認知療法 ~ 宗教
慢性のうつ= 森田療法、あるがまま(認知療法/宗教)
新型うつ = 認知療法(見方の変化)
(9)ひきこもり
単一の疾患や障害の概念ではない
・生物学的要因が強く関与している場合
・心理的側面
・社会的側面
・明確な疾患や障害が考えられない場合
質疑応答
病気か病気でないかの境界線をどこで判断するか?
~三日間 眠れない症状があれば赤信号と考える。