マラナタ 主よ 来てください!


畠神父


 堅信の秘跡の準備 ― 堅信を受けるあなたへの手紙 (4)

9月19日最終回 堅信準備講座を開きました。
堅信を受ける受堅候補者には手紙でコンタクトしながら準備を進めてきました。 いよいよです。

9月23日(水)午後10時 北摂地区合同堅信式

 9時半 聖母被昇天学院 聖堂前集合
 10時 堅信式ミサ 開始 
 12時 式終了 予定
 12時 WYD参加青年によるメッセージ
 車は各教会5台の許可車のみが駐車できます。(北口から)


 皆さん、いかがお過ごしですか? あなたの学校では新型インフルエンザが流行していませんか? 堅信式の当日38度以上の熱があったりした場合や、家族に当日より一週間以内に新型インフルエンザに罹患して療養中であれば堅信式をうけることができません。どうか、来週の水曜日の堅信式当日までに新型インフルエンザにかからないように気をつけましょう。

 さて、皆さんにお送りしている手紙シリーズはまだ堅信の秘跡の話に入っていません。長い手紙なのでいやになって、もう分からないから受けたくないと考える人もいるでしょう。でも、「聖霊とともに」のテキストの「まとめ」39ページにあるように、「堅信の秘跡は、わたしたちの心と人生に聖霊を迎える機会です」。「そのよい機会」が9月23日の水曜日(午前10時)に行われるのです。皆さんに、聖霊を迎える準備のために、知ってほしいこと、考えてほしいことがいっぱいありましたが、その準備は知識を詰め込むことではなく、恵みとしていただいた信仰を確認し、その信仰をあなたの人生の中で生きるために最も必要な助けと力をくださいと聖霊に願うことなのです。まずは、当日にも歌う「聖霊の続唱」をなんどか口ずさみ祈りましょう。

 皆さん、聖霊に来てほしいという望みが起こりましたか?そうであれば、ずいぶんと準備ができました。さて、今日は、祈りをしたのちに、知識を整理し、最小限、堅信式までに心の準備をしましょう。そこで、皆さんにお渡ししたテキストブックの目次をご覧ください。前回までの私の手紙とは違い簡単によくまとめられています。(続きをクリック)

 これまでの堅信の講座では、たくさんのプリントを配りました。8回の講座のなかで配ったもので、欠席した人は持っていないかもしれません。(資料のリストを → 続きの欄に掲載 )

 
 材料やプリントはたくさんありました。講座は以下のような内容を目指しました。それは毎週の主日のミサとの関係を明らかにしようと考えたからです。そこで、最後の晩さんとその時の別れの説教の中で約束された聖霊を説明しようとしました。プリント(5)救いの歴史概観と典礼暦とプリント(9)言葉の祭儀の構造図です。これは主日のミサの典礼に積極的参加をして、福音朗読のキリストの行いに目を留めていただきたいと思いました。

 キリスト者の生活の土台は、入信の秘跡である、洗礼、堅信、聖体の三つの秘跡からなり、「秘跡による恵み」とは、キリストによって与えられる聖霊の恵みです。キリストをよく知ることによって、その与えられる恵みも明らかです。御ひとり子イエスのいのちに一致させ、神の本性に与ることなのです。神の生命に与り、愛の完成へと進んでいきます。「キリストのように考え、キリストのように話し、キリストのように行い、キリストのように愛そう」という典礼聖歌の理想を生活の中で実践することを目指します。これが秘跡の基礎的な理解になるでしょう。

 そして、教会にはそれぞれにキリストが制定した固有の秘跡があります。七つありますね・・・そして、それらの秘跡の中で働かれるのはキリストご自身なのです。キリストの名によって願われる祈り(エピクレーシス)において、聖霊がすべてを変容させ、神のいのち(神の恵み)をあたえられるのです。

 さて、堅信は洗礼と切り離すことができません。そのため、洗礼と堅信と聖体は、入信の秘跡として大人の洗礼では、同じ洗礼式のなかで授けられます。これによって新しい人としての生活が始まります。秘跡(しるしとことば)を通して神のいのちが私たちに授けられるからです。

 皆さんの場合は、洗礼と堅信と初聖体が異なる機会に与えられますが、幼いときには、ご両親の信仰のなかで、神のいのちが授けられました。洗礼・堅信は、それぞれ主の復活と聖霊降臨の祝いの内容を示唆する秘跡です。洗礼によって神の子とされ、教会に受け入れられたキリストの弟子である信者は、堅信によって、聖霊降臨によってキリストの使命を継続する教会の使命に参加し、日常生活の中で神の救いの業を実現する協力者となるように招かれます。そのために必要な力を授けるのが堅信の秘跡です。豊かに聖霊が贈られる教会の使命と奉仕のための賜物を授けます。

 ところで、洗礼では聖霊による洗礼を意味するものですが、その時に主に働く聖霊は、神の命を与えて神の子とすることと神との隔ての壁(原罪)を取り除く和解の恵みを受け罪が赦されるのです。こうして神の命が自然の命に接木され神の子の身分を受けるのです。しかし、洗礼によって、王職、預言職、祭司職を充分に果たすためには、キリストのように(油注がれた者)となるカリスマ(恵みの賜物)をうける必要があります。キリストの命である仕える者となられた主に従うためには、キリストの油、聖香油(しるし)を通して奉仕の恵み(カリスマ)を授かるのです。これが堅信の秘跡で信者の奉仕職の土台です。結婚の秘跡や叙階の秘跡でこの堅信の秘跡を受けていないと、うける準備をします。残念ながら最近は結婚の秘跡を受ける際に堅信の秘跡がまだだからといって受ける人がいなくなりました。堅信の秘跡が軽んじられているように思います。(脱線)これらの秘跡を受ける前に、ゆるしの秘跡を受ける必要を感じる人もいるでしょう。ヨハネの福音書には、復活されたイエスが弟子たちに最初にしたことは、「聖霊をうけなさい。あなた方が赦すなら罪は赦され、赦さないならば、そのまま残る」と告げられたからです。罪のゆるしは聖霊によるものです。しかも主の十字架のあがないの力から聖霊が息吹くのです。だから息を吹きかけるように聖霊を受けなさいとイエスは言われるのです。それは、創造の初めのアダムにいのちの息を吹き込まれた時と同じ創造の業、贖いの業である罪のゆるしは新しい創造なのです。

 現在、ほとんど教会生活をしていないとか、神の子の意識を失い、世俗的な生き方に翻弄されている人は、まったく教会生活と縁がないように神から離れていると思われます。でも、堅信は、洗礼と同じ主への告白です。わたしの人生の生き方として、また教会の使命に参加して奉仕する者となることを主に忠誠を誓うのです。再び神の子の使命を引き受けましょう。すばらしい人生が始まります。 
 
 信仰告白と祈り(嘆願)式次第では、それが強調されています。とくに悪霊の拒否を、現代の生活の欲望的な誘惑として退け、信仰生活を選ぶ決意の表明がいちばん聖霊を豊かにうけることになります。


 上に述べたことを聖霊準備講座で話したつもりです。講座の項目を下に並べてみました。○数字は、講座の順番です。

① 救いの歴史 概観 創造から黙示までの聖書のビジョン
② 救いの歴史 概観 イエス・キリストの誕生までの救いの道
③ キリストの秘義神学とミサの朗読箇所との関連
④ 最後の晩餐でのイエスの約束 告別のことば、聖霊の派遣・・・
⑤ 秘跡とは何か? 聖霊の派遣と新しい秘跡論
⑥ 復活されたキリストの秘跡である教会
⑦ キリストの現存のしるし、イエスの霊と聖霊の賜物
⑧ 聖霊の賜物(キリストの死に与るカリスマ)


 ところで、長い手紙では、第一の質問と第二の質問をして、偶然か計画かを問うてみました。自然界には法則があることはわかるが、人間にはハプニングが多いことも私たちの経験です。人間には予測のつかないことが起こることが多々あるということです。しかし、私たちは偶然でなく神の招きを信じます。人間には不確定な要素が多いので、災害や悪に遭遇して不幸な事件に巻き込まれることは避けられない時がありますが、それを超自然的な神の力や業と考え、不幸を神や悪魔の仕業と憤る人や自然の運命と諦める人もいます。

 しかし、わたしたちキリスト者は、啓示によって、イエス・キリストがあらわされた神と神の計画を知り、新しい天と地を準備するために人類共同体に奉仕するように召されているので、運命のいたずらに際しても、あきらめずに働きます。また神の創造と贖いの協力者として、神のみこころが地にも行われるように人類の福祉の進歩に力を尽くし、「恩恵と正義の国」人類と神との一致を目指して歩みます。「聖霊」は、そのために「私たちと共にいてくださる神」なのです。

 恵みの賜物を満ち溢れるほど受けてください。
 ✙ 聖霊、来てください。
 信じる者の心を愛の火で燃やしてください。
 
  畠 基幸 神父
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 十字架の聖パウロの手紙から

口頭(祷)の祈りを唱えている中で、深い平静をともなう念祷の祈りへの促しがあれば、口祷の祈りをひとまず脇に置き、念祷の祈りの促しに従う。その後、口祷の祈りを続ける。それぞれにあなたの祈りの時間をたっぷりとり、急がず、ゆっくりと、優しく、神の内にあなたの心に合わせて祈りを唱えなさい。
"...If, while saying these vocal prayers, you feel drawn toward mental prayer with a profound recollection, leave off the vocal prayer and follow the mental. Afterward, continue the vocal prayers. Give each their time. Recite your prayers without hurrying, gently with your spirit in God..."

~Paul of the Cross' letter to Agnes Grazi 7th letter on December 16, 1733 in Volume #1 - Paul's Letter #68
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